ARCHIVE過去の入選取り組み

障害のある人との協働から生まれた魅力的なしごと・はたらき方を全国から募集する
「Good Job! Award」から、過去の入選取り組みを紹介

Good Job! Award 2016

募集期間:2016年9月15日(木)- 11月15日(火)
一次審査:2016年11月30日(水)  応募件数:55件→12件が入選
最終審査:2017年2月26日(日)@東京・渋谷ヒカリエ

*2016年度より、入選取り組みに対して継続的な応援をするため、公益財団法人パブリックリソース財団を通じて「Good Job!基金」を設立。ご寄付いただいた基金は、2018年1月に、12団体に均等配分され、活動の継続を応援します。

大賞

「はじまりは一本の糸から〜」
NPO法人ひょうたんカフェ
愛知

障害のある人が創作活動として行っている「さをり織り」を所得につなげ、しごとにしていくための仕組みづくり。企業とのコラボレーション商品をはじめ、糸と織り方から選べるオーダーメイド商品を受注する。「イイ織り」と呼ばれる個性を大事に、枠にとらわれない作品を生み出す環境をつくり出している。

ここがGood Job!
  1. 織る人の喜びや個性、しごとづくりを両立している!
  2. 買い手との対話を大切に、オーダーメイドの可能性を追求している!
  3. デザイナーやショップ、ブランドとの連携による商品開発を行う!

選評

一人ひとりの個性を「織り」という表現に昇華させると同時に、「織り」を通じて個性や関係性のひろがりを生み出している。ただ自由に織ることだけではなく、模様や色の組み合わせで個性を表現。例えば、るりさんが織ったら「るり織り」と顔が見えるような個性の引き立たせ方は、「自分だったら何織りにしようかな」と想像させる。名前をつけることによりコラボレーションがしやすくなり、選択する側の立場を考えているからこそ、企業との協働の展開がある。さらには、伝統工芸の継承問題へのアプローチという観点からも評価できる。

準大賞  オーディエンス賞

「藍染手ぬぐい・型染鯉のぼり」
クラフト工房La Mano
東京

工房の強みである「藍染」と障害のある人の「絵(カタチ)」の両方が生きる製品を開発。機械導入・制作工程を見直し、障害のある人が関わる幅を増やしながら生産の質と量を向上。鯉のぼりは、初節句のお祝いなど売れ行きとともに収益が安定し、持続的にしごとを行うことができる。

ここがGood Job!
  1. 生地染、糊落としなど障害のある人が全工程の6割に携わっている!
  2. 縫製などに関わるボランティアさんは年間延べ600名!
  3. 技術を応用することで、作業環境を変えることなく展開している!

選評

しっかりとした所得をつくるしごとづくりと、安心して関わりを築ける環境づくりを実現している。型染めによる鯉のぼりは即日完売をするほどの商品の質の高さ、分業の仕組みの巧みさ、また所得を3倍にするなど実質的な結果も出している。鯉のぼりのみならず、スウェーデン刺繍やアート活動、地域に向けて体験講座の開催、ボランティアが年間延べ600人も関わるなど、多様なしごとや関わりも生み出している。しごとをする・生きていくための精神的・経済的自立を促す取り組みとして、ものづくりを手がける事業所がめざすあり方の1つになる。

「ICTと印刷の共同受注窓口」
(一社) えひめICTチャレンジド事業組合
愛媛

行政主導ではない形で、補助金に頼らず持続可能な運営ができる仕組みとして開設された共同受注窓口。情報通信技術と印刷業務に特化した協働の形が生まれている。2016年11月時点で愛媛県内の18事業所が加入。県内の福祉圏域ごとに窓口をつくり、農業など業務の幅を広げている。

ここがGood Job!
  1. 発注したい業務ができる事業所をすぐに探すことができる!
  2. 契約から支払いまでを共同受注窓口が統括できる!
  3. 急ぎや大量のしごとも協力して受注できる!

「ぽんめのこ」
秋田順子
愛知

障害のある人が刺繍で素材をつくり、フェルト作家のコーディネートによりブローチやアップリケ作品に仕上げるブランド。デザイナーと福祉施設の協働だけでなく、子育て中のママとつながり、刺繍、縫製など協力しながらつくりあげるなど、地域の人と積極的に関わりながら制作・販売している。

ここがGood Job!
  1. 刺繍が得意な障害のある人の能力が十分に生かされている!
  2. 1人のデザイナーではなく、みんなでつくりあげるブランド!
  3. 各地で販売し、共感の輪を広げている!

「チャリティースイーツボックス」
futacolab(フタコラボ)
東京

地域の顧客を対象としたオーダーメイドギフトのブランド。障害のある人が製造したスイーツや地元クラフトビールと連携した商品のパッケージデザインに、アーティストや大学生、子ども、NPO、障害のある人の絵画やイラストを採用している。小ロット対応を可能とし、地域の新しいお土産として展開している。

ここがGood Job!
  1. 所得向上と障害理解を促進する地産地消型のギフトブランド!
  2. 世田谷区内に今までなかった「ものづくりネットワーク」の創出!
  3. お菓子づくりを通して関わりあう・助けあう地域づくりをめざす!

「Entente(アンタント)」
ライラ・カセム
東京

アート活動が盛んではない福祉施設で、支援スタッフと一緒に利用者一人ひとりの能力を開花させる方法を開発するプロジェクト。社会参加と経済自立につながる展覧会と商品開発を行う。その人らしいアート表現を深め継続できる仕組みをつくるとともに、施設内外で商品化できるようにデザインに転換している。

ここがGood Job!
  1. 創造力を開花させる8つのメソッドを開発!
  2. 福祉施設と信頼関係を築き、対等な関係でデザインを行う!
  3. 開発したメソッドで、さまざまな地域、施設にノウハウを広げている!

「OTON GLASS(オトングラス)」
株式会社 OTON GLASS
東京

文字を読むことが困難なディスレクシア(読字障害者)や弱視者を対象とした「読む行為」をサポートするスマートグラス。通常の眼鏡と変わらない装着感をもち、ユーザーは視線の先にあるものを撮影すると、その画像のなかにある文字を音声で読みあげてくれることで、内容を理解できる。

ここがGood Job!
  1. 技術の発展を、日常生活のなかで本当に必要な行為に活用している!
  2. ディスレクシアを支援するNPO法人EDGE(エッジ)と共同開発!
  3. テクノロジーによって平等な社会の実現をめざす!

「土のうえ空のした」
NPO 法人 EPO
静岡

農業を通して障害のある人をサポートする農園。障害のある子どもの支援も行うほか、農作業や整備、ワークショップのスタッフとして障害のある人を雇用している。畑・森林による生産活動や、動物たちとの暮らし、農場、カフェなど多くのフィールドを通して、さまざまな人が交流できる場をつくっている。

ここがGood Job!
  1. 療育から就労まで一貫して障害のある人の成長を支えている!
  2. 自然のなかで誰もがのびのび過ごせる魅力的な場をつくっている!
  3. 羊毛による商品など、場を生かした商品をつくっている!

「すみのわ」
墨田区福祉作業所等ネットワーク 《KAI》
東京

墨田区のクリエイターと協働し、障害のある人のしごとを創出するプロジェクト。福祉事業所の所得向上をめざし、持続的に商品を生み出していくための仕組みづくりと販売・PR 支援を行う。墨田区には20カ所ほど福祉事業所があり、ネットワークで結ばれている。2014 年4月からはじめ、試作を含め約40アイテムを開発した。

ここがGood Job!
  1. 施設が直面しやすい商品開発・材料費・販路の課題を解決!
  2. 地元の住民・町工場から出てくる端材を活用したものづくり!
  3. 福祉施設×デザイナー集団×ショップ×行政による連携の仕組み!

「森と住人の中で」
NPO 法人なないろサーカス団
奈良

「地域の中で必要とされる仕事が団員の仕事」をコンセプトに、地元の林業、木工作家、デザイナー、高齢者、子ども、主婦、ボランティアとともに、福祉と林業の未来を構想する法人企業。奈良県王寺町の「陽楽の森」で活動し、森の整備や住民ニーズの薪づくり、地元のキャラクター「雪丸」の商品開発などを行う。

ここがGood Job!
  1. 自然のなかで一人ひとりに合わせたはたらくリズムをつくっている!
  2. 地域の企業、カフェ、自治会など、ネットワークを大事にしている!
  3. 農業と福祉、まちづくりの新しい形を提案している!

「~Social Café~ Sign with Me」
一般社団法人ありがとうの種
東京

日本手話を母語とする“ろう者”によって設立したカフェ。ろう者か聴者のどちらかを一方的に優先する構図ではなく、双方ともにメリットのある関わりをめざす仕組みをつくる。2011年12月には活動の一環として、手話と筆談の空間を楽しむ場を提供するスープカフェをオープンした。

ここがGood Job!
  1. 障害のある当事者が自律的にしごとをつくることを学べる!
  2. 当事者がはたらきやすい環境を、当事者が創出できる仕組み!
  3. 純粋なビジネスとして運営し、2号店開業、10名を雇用している!

「樹里文字プロジェクト」
たんぽぽの家アートセンター HANA
奈良

施設を利用している伊藤樹里さんの書き文字をフォント化するプロジェクト。伊藤さんはその日の出来事や、好きなスタッフのことなどを文字として日々書き留めている。彼女の「線の芸術」とも呼べる書の活動をしごとにつなげるため、3,300 文字をめざして制作を続けている。

ここがGood Job!
  1. 文字を書くことが大好きな彼女の特性と文字の魅力を生かしている!
  2. デザイナー奥村昭夫さんと連携し、本気でフォント化をめざしている!
  3. 個人の好きなことを支えるプロジェクトチームがある!